ネチカ 〜野良学的秩序によって証明された〜

世間をゴロニャンと斬りまくる、ネコの哲学、だったけど最近は日記。




整理のつかない事

2019年10月9日(水)
10日に地方取材に出かけるので一応バイトは休みにし、資料整理や準備をする予定だったが取材先のお店の情報など編集部から連絡がなく、朝一番にお伺いのメールをすると、返信で今日これからアポを取るとのこと。
それではあまりにも急で、取材先のお店にも失礼になるので、明日10日の取材はキャンセルして、仕切り直して取材日を決めてもらうことにする。
来週は定期の仕事が入ってきて手一杯なので、再来週の21日以降を検討することに。
とりあえず、新規イラスト仕事の文章とラフ作業の続きを行う。

2019年10月10日(木)
新規イラスト仕事の文章とラフ作業。
取材の予定は飛んでしまったが、この日は我々夫婦の結婚記念日なので外でディナー。地方取材と行っても、なんとか早く帰ってくるつもりだったが、まあ余裕があった方が良いので結果オーライ。
例によって近所の『37.2℃(ナナドニブ)』へ。やっぱり美味しい。

f:id:goodrock:20191109095539j:plain

2019年10月11日(金)
新規イラスト仕事の文章とラフ作業。
妻と明日、病院に定期検診に行った帰りに、映画でも観に行こうかと計画していたが、病院から電話があり明日の台風の影響で休診にするとの電話。検診の予約を1週間ずらすことになる。
夜からそれなりに雨と風が強くなる。
テレビでは明日の台風に備えて鉄道各社はほぼ終日運休することを伝えている。

2019年10月12日(土)
新規イラスト仕事の文章とラフ作業。夕方には完成して送信。
台風は午前中は雨風が強かったが、午後は次第に収まってくる。

2019年10月13日(日)
台風一過。雲一つない青空。
関東一帯で様々な被害が報道されているが、我が家の周辺は大きな被害はなかった様子。
前日に予定していた映画鑑賞をこの日決行しようという事に。
新宿で『ジョーカー』と『天気の子』をハシゴ。
我々と同じような考えの人が多かったのか、上映前や始まってからもドタバタと席に着くお客さんで落ち着かない。

さて『ジョーカー』は救いようのないお話の映画でしたが、夫婦一致で好きな映画。
以前の妻ならこのような映画はモヤモヤしてダメな口だったので、意外な反応。
『天気の子』は、救いがあるお話の映画でしたが、夫婦一致であまり好きではない映画。
で、以前の妻なら無条件で絶賛していたタイプの映画なので、やはり意外な反応。
まあお互い年を取っちゃったんだねぇ、と。特に「『天気の子』のようなユースな映画は観ちゃいけないねぇ」等と私が言うと、
「そうじゃぁない、アレは映画としての出来の善し悪しだ」と、妻は無駄な悪あがき。

個人的に感じたのは特に『ジョーカー』は予告を含めて、なんの情報も入れずに観たかったな、というのがあったり。
いや、まあ情報があっても展開が読めない映画だから良いのかと色々考えたり、と。
とりあえず未見の人は以下の感想にネタバレはないとは思いますが、それでも読まない方が良いかも。

『ジョーカー』は色々な意味で境界線を行ったり来たりする映画だと思いました。主人公に寄り添うような描き方に没入していると唐突に突き放されたりして、次に何が来るかわからないのでずっと気が抜けない。そしてドライで居心地が悪いのだけれど、観た後に妙な寂しさというか切なさが残ります。観る人の心をちょっと意地悪に揺らすという部分も含め、笑いをテーマにしている映画、なのに全然笑えない映画、でも大ヒットしているのは奇跡的だなぁと。それと、この映画の下敷きには確実にアンディ・カウフマンのコメディーと人生にまつわるエピソードも入っているんじゃないかと思いました。いわば『キリングジョーク』+アンディ・カウフマン。
観る人の「主人公への共感」を複雑にそして巧みに操作していると思いましたが(白状すると実は私はもっと泣ける映画かと思ってました)、ネットで多数見かける『ジョーカー』についての論評が判で押したように「ジョーカーに共感出来るか否か」に焦点を当てていることには、ちょっと違和感を覚えたり。そう思ってたら、宇多丸さんが的確な『ジョーカー』評をしていて、上下に頭をブンブンと振りつつ流石だなと納得。

対照的に『天気の子』は「主人公への共感ありき」の映画に感じました。
で、イマイチ乗れなかったのはやはり年のせいかと。
「共感ありき」のドラマを低く考えているわけではなくて、例えば主人公へ感情移入していて気がついたらとんでもない狂った展開と世界に持っていかれる『崖の上のポニョ』のほうが一枚上手かなと。あと、歌舞伎のいくつかの演目では感情移入モリモリで展開される阿鼻叫喚に後からゾッとさせられたりする所とか。あと『第9地区』は感情移入の入れ替えなんて離れ業をしていたし。
『天気の子』はそういったところではテーマパークのアトラクションぐらいの楽しさかなと。
ただ主人公が潜り込む編集プロダクションの描写はかなりリアルでグッときました。30年ほど前の若かりし頃、出版業界の底辺を徘徊していた(現在もそうですが)実感として高田馬場や代々木辺りにはあんな感じの編プロやデザイン事務所はゴロゴロしてました。当時はノートパソコンなんてなかったし(せいぜいPC98ぐらい)、あの風景の中に確実に暗室とトレスコがありました。現在でもあんな感じの編プロあるのかしらん。
路地裏や古いビルをやたらに美しく瑞々しく描かれていたりしますが、個人的にはそういった風景は汚いからこそどこか安心してしまうのだし、居心地が悪いから居心地が良いのだ、と変な事を考えてしまったり。
ふと思ったのですが、鈴木翁二さんや安部慎一さんのような寄る辺ない感じの絵柄で描かれてたら、まずドハマりしただろうなと。
ま、そんなのヒットしないでしょうけど。
この辺りの感じ方がモロに「年寄りのたわごと」なのよねん。
ちなみにこの前、今までたまたま聴いてこなかったアジカンのアルバムを聴いてみたのですが、嫌いじゃないというかむしろ好きなタイプの音楽ですが「若いうちに聴いておくべきだった」と思った次第です。

さて映画の後は新大久保に移動して、妻が前から気になっていた韓国式海鮮料理のお店に。
ここはかなり当たりのお店。一番安いコースを選んでも、パンチャン(サービスのおかず)がやたら出てきて、味付けもモロに韓国式。所謂新大久保味ではなくて、まるでソウルで食べているような味。さすがにソウルで食べるよりはお高めですが、これはまた来ようと思える味でした。
トイレまで韓国式だったのはちょっと笑ってしまいましたが。

f:id:goodrock:20191109095542j:plain

ここの所ちょっと贅沢し過ぎかな。家計の事を考えると、もっと節制しないとと思ったりもするのですが、とりあえず今あるお金で美味しいものを食べ贅沢をしておきたいと思ってしまう。
愚かだなと思いつつ、いやいや潤いの為に仕事してるんだもの、明日はどうなるかわからないのだから、今を楽しまないと。
と、整理のつかない事をふと考えたり。
京王線のホームの壁にはライオンっぽいシミがある。

f:id:goodrock:20191109095546j:plain

よくみるとライオン男が

2019年10月14日(月)
この日もお休み。アルバイトの予定を入れておけば良かったと思ったが、そうしなかった。
部屋を片付けたり整理を色々。

2019年10月15日(火)
定期の雑誌レイアウトの仕事が入ってくる。
そのまま作業を進める。
夕方、妻から電話があり、グロッキーだそうなので八幡山町中華で晩ご飯。

f:id:goodrock:20191109095550j:plain

2019年10月16日(水)
定期の雑誌レイアウト仕事を引き続き。
AppleMusicで往年のサンバ歌手カルメンミランダのアルバムを漁る。
細野さんが『トロピカル・ダンディー』で「CHATTANOOGA CHOO CHOO」という曲をカバーしていて、それでカルメンミランダという人をを知ったのでした。
それからしばらく経って、中村とうようさんが『大衆音楽の真実』という書籍に関連したコンピレーションアルバムを出し、その中にミランダの曲が収められていました。その歌声の虜になり、彼女のアルバムを中心にしばらく古いサンバのレコードを色々集めている時期がありました。
レコードは箪笥の奥にしまってありますが、引っ張りだすのが面倒なのでAppleMusicで調べるとかなりの数のアルバムがUPされています。
『Sambas』というサンバの楽曲を集めたアルバムと『The Music of Brazil / Carmen Miranda Collection of 'choros' / Recordings 1930 - 1940』というショーロの楽曲を集めたアルバムが掘り出し物。
ミランダの全盛期の録音が中心で、今まで聞いた事が無かった曲が多くて楽しい。

2019年10月17日(木)
定期の雑誌レイアウト仕事を引き続き。
ふとゆらゆら帝国が気になってAppleMusicでデビューアルバムの『3×3×3』を聞いてみる。これは年取ってから聴いても良い感じ。というか大好き。
調べるとギター&ボーカルの坂本慎太郎さんは私と似たような世代でした(私より若干若い)。

2019年10月18日(金)
イラスト仕事の文字校正や赤字などを修正して送信。
続いてレイアウト仕事。
妻は友達に会うので夜遅くなるそう。
夜遅くに完成。

2019年10月19日(土)
朝に完成させたレイアウトのデータをまとめて送信。
夫婦で阿佐ヶ谷の病院に定期検診。
混んでいて2時間ほど待つ。
週頭の台風の影響かなと先生に聞くと、今日はたまたま重篤患者さんが来て、入院などの説明で朝から大忙しだったのだそう。
私の検査結果はあまりよろしくない。ちょっと節制しなければ。
早めの時間に終わったが、やっぱり阿佐ヶ谷で飲んで帰ろうという事で、まずはパールセンターの銀だこハイボール酒場へ。たこ焼きとハイボールのセットが安い。30分ほど時間を潰して17時頃に店を出て、次のお店を物色。
色々悩んでタイ料理屋さんにしたが、これが大当たり。今まで食べて来たタイ料理の中で一番好きかもしれない。でも辛い。 

f:id:goodrock:20191109095554j:plain

2019年10月20日(日)
部屋の掃除をして、絵の具の準備。
新規イラスト仕事の本番にとりかかる。
イマイチ捗らない。

2019年10月21日(月)
引き続きイラスト仕事の本番。

2019年10月22日(火)
次の日、水戸へ出張して取材なので、その下準備と引き続きイラスト仕事の本番。

2019年10月23日(水)
早朝、水戸へ向かう。急行は意外に混んでいるが、たまたま隣の席がずっと空いていたのでゆったり出来る。

f:id:goodrock:20191109095535j:plain

水戸から大洗に電車で移動。某アニメの聖地になっているらしく、平日の昼間なのにファンの人達が沢山居る。
ファンの人達以外に、妙に似つかわしくないスーツを着た集団がガイドの人につれられてワラワラと移動している。多分、各自治体の人や広告代理店関係者なのか町おこしの参考にと見学に来ているのだろう。アルバイト先の倉庫にもよくこのような集団が来たりしますが、こういうスーツの集団は苦手。
最初の取材先から大量に食べなければならず、水戸市街に戻る時にはもう既にグロッキー気味。
フラフラの体で二件目を取材し、かなりヤバい状態になったので、那賀川を眺めてしばし黄昏れる。
最後の三件目で三品頼んで一品はなんとか完食したが、他の二品は一応は手を付けて味見をしたが一品持ち帰りにしてもらい、もう一品は残してしまった。お店の人に申し訳なく残念に思う。
ただし無理するとリバースしそうだったので仕方ない。久々に拷問のような取材。どのお店も食べた料理は美味しかったので、なんとか食べられたのですが、そうじゃなかったら死んでました。
ベテランのプロの人は、少し食べて味を確認出来れば後は残してしまうのだろうけど、お店の人に悪くてなんとか頑張って全部食べようとしてしまいます。今まで7回取材に行って21店舗中で残してしまったのは2店舗。
頑張っているほうだろうか。
ヘロヘロになりながら、少し間を空けて急行に乗り込み東京へ。でも缶チューハイは呑む。
帰宅してお持ち帰りした一品を妻に食べてもらうと、大絶賛。冷めてても美味しい。

2019年10月24日(木)
取材したお店の写真整理と文章を先にまとめて書き始める。

2019年10月25日(金)
水戸取材の文章の残りを書いて、午前中に完成。
午後から新規イラスト仕事の方に戻って、本番のイラスト描き。

2019年10月26日(土)
ひたすら本番のイラスト描き。
前から気になっていたベルギーのBoogie Belgiqueという人?バンド?ユニット?のアルバムを数点ダウンロード。
アルバム『Time for a Boogie』『Nightwalker Vol. 1』が気に入る。
数年前「Ms.Yutani」という曲のPVで1948年の東京の映像を使っていたのが話題になり、その流れで知ったのでした。
午後に妻と芦花公園へ散歩。
その足で近くのサイゼリアに入り呑んだり食べたり。所謂サイゼ呑み。

f:id:goodrock:20191109095557j:plain

2019年10月27日(日)

引き続き本番のイラスト描き。
お昼に近所のラーメン屋さん。

f:id:goodrock:20191109095601j:plain

そのまま烏山の喫茶店に向かい、保険の外交員さんに会って保険の証書にサインなど。
妻はその後、新宿の美容院へ散髪に。
私は自宅に戻ってイラスト描きの続き。
この日は自宅で私のおススメの映画を観ようという事で、妻のリクエストは「なんか楽しいの」との事。
チョイスしたのは『夜明けを告げるルーのうた』。
妻の感想は「私、もうコーいうのダメかもしれない。『天気の子』もそうだったけど、若さが無くなったのかもしれない」
と落ち込む。あら、残念。
私は最初見たとき「若者向けすぎてちょっとノれないかな」と思っていたが気になって何度か観ると、毎回新しい発見があり徐々に好きになった映画なので、妻にはハードルが高かったかも。子供騙しのように見えて、実は良く出来てるんだけどなぁと。

2019年10月28日(月)
引き続き本番のイラスト描き。

2019年10月29日(火)
引き続き本番のイラスト描き。
夕方にイラストが完成しスキャン作業。
取り込んだ画像を修正しキリヌキしレイアウト。深夜まで。

2019年10月30日(水)
早朝にイラストページのレイアウト完成。
データチェック等を済ませて午前中に送信。
少し仮眠して午後から入ってきている定期の雑誌レイアウト作業。

2019年10月31日(木)
引き続き定期の雑誌レイアウト作業。
夕方に完成して入稿データ送信。

2019年11月1日(金)
この日からようやく23日に取材した水戸のイラストルポの作業再開。
ラフと文章作成作業。

2019年11月2日(土)
終日イラストルポのラフと文章作成作業。
コトリンゴさんの『picnic album 1』をダウンロード。
おめあては「悲しくてやりきれない」だったのだが、このアルバムはカバー集で、他にスピッツの「渚」とかユーミンの「ノーサイド」とか良いのがたくさん、というか全部良い。
レイ・ハラカミさんの聴きのがしていたリミックス『ネイティブダンサー(rei harakami へっぽこre-arrange)』(サカナクション)と『僕は君に恋をする rei harakami remix』(平井堅)の2曲をダウンロード。
リミックスといっても、ボーカル以外のバックの音源はハラカミさんが作り直したもの。原曲と比べるとさらにわかりやすくなるが、この人の特徴的でメロウなコード進行はほんとにウットリする。
これでほぼ手に入る全ての音源が聴けたと思います。
特に平井堅さんの曲は胸いっぱいになる。
ずっとハラカミさんに恋をしているのだ。

2019年11月3日(日)
終日イラストルポのラフと文章作成作業。
Play New Momentsというバンドを思い出してAppleMusicで探して、アルバムとシングル合わせて8曲全ての音源をダウンロード。数年前に手に入れた『引力レコーズ2』というCD付きの豪華なフリーペーパーに入っていた1曲が気に入っていたのですが、ふと思い出したのでした。

2019年11月4日(月)
終日イラストルポのラフと文章作成作業。

2019年11月5日(火)
終日イラストルポのラフと文章作成作業。
高木正勝さんのアルバムを色々ダウンロード。
おおかみこどもの雨と雪 オリジナル・サウンドトラック』が良い。

2019年11月6日(水)
早朝5時に起床して近所を1時間ほど散歩。
本当はもう少し歩くつもりだったけど、途中でお腹が痛くなってきたので早めに帰宅。
終日イラストルポのラフと文章作成作業。
深夜に完成して編集部に送信。

2019年11月7日(木)
水戸イラストルポ、水彩で本番を描き出す。
いつも水彩での描き出しはプレッシャーで頭が痛くなり、吐き気がする。
描くのがどうにも難しい食材とどう格闘したものか、ちゃんと描けるか自信がなくて「ウーン」と唸ってしまう。
夕方近くまで苦しいのが続き、その後徐々に絵が形になりだすと自信がついてきて、夜中にはノリノリに。
なんだか毎度同じパターン。前の日記にもそんなことを書いたような気がしますが覚えてません。

2019年11月8日(金)
引き続きイラスト描き。
この日から妻が韓国旅行へ。
23時過ぎにこの日のノルマを終える。

f:id:goodrock:20191109095702j:plain